近年、空前のクラフトビールブームが到来し、10年前まで200余りだった醸造所の数が今では500を超えるまでになりました。現在では、コンビニやスーパーなどでもクラフトビールの取り扱いが増え、アルコールの選択肢のひとつとしての地位を確立しています。
そんななか、鶴居村でも株式会社Knotによるクラフトビールの醸造が始まりました。
beer collection
クラフトビールの種類
WIND
【 ビールの種類 】
IPA
どっしりとした苦味とフルーティーなホップの華やかさが調和するビール
アメリカンスタイル・ペールエールが進化したスタイル。
元々大航海時代にイギリスから植民地であるインドにビールを輸出する際、腐敗を防止するために防腐効果のあるホップを大量に使用して作られたビールが原型。ホップを大量に使用しているため、強い苦味ととてもホップの華やかな香りが特徴です。
クラフトビールムーブメントが起こってからアメリカで再発見、復刻されたスタイルで、現在最も人気のあるビアスタイル。アメリカンスタイルIPAでは、原型のイギリス発祥のIPAとは異なり、アメリカ産のホップを使用することで柑橘類やトロピカルフルーツなどを連想するホップのアロマを持ちます。
MOON
【 ビールの種類 】
DOUBLE IPA
高いアルコール度数と鮮烈な苦味、鮮やかなホップをバランスしたビール
アメリカンスタイルIPAがさらに進化し、アルコール度数とホップの使用量が強化されたスタイル。
強烈なホップアロマと苦味、高いアルコール度数が特徴。一見玄人好みのビールのように感じるが、意外にも女性人気が高くファンが多いスタイルです。初めてダブルIPAを飲む方は「これはビールではない」と感じるほどに大手メーカーのビールとは味わいが違い、一度ダブルIPAを知ってしまうともう大手メーカーのビールに戻れないという方も多いとか。
冷やしてごくごく飲むというよりも、じっくりと1杯を味わうビアスタイル。温度による香りの変化も大きいのも特徴。
ブルワー紹介
「Brasserie Knot(ブラッスリー・ノット)」代表の植竹大海氏。
埼玉県の「COEDO BREWERY」でキャリアをスタートさせ、定番ビール「毬花」のレシピを開発。続けて下北沢の老舗ビアバーうしとらが栃木県に設立した「うしとらブルワリー」へ移り、200種を超えるビールを醸造。
さらに北海道に移住し「忽布古丹醸造」で醸造長として数々のビールを醸造。
カナダの「Godspeed Brewery」で北米のビール造りにも従事していた、ベテランブルワー(醸造家)です。
旅とアウトドアを愛する植竹氏は、以前より「雄大な道東に新たな醸造所を!」との思いを持っていました。
クラフトビールを文化に
日本のビール醸造界が抱える大きな課題、「次世代を担う醸造家育成」があります。
ビール作りを学べる場所がほとんど存在しない、また1%以上のアルコールを造ること自体が酒税法により犯罪となる日本では、自家醸造が法律で禁止されており、ビールを作りたいと願ったときに、それを叶える方法はビール会社にプロとして就職するしかありません。しかしながらそれはあまりに狭き門なのです。
クラフトビールを文化へと昇華させるためにはもっと多くの仲間が必要です。
ブラッスリー・ノットでは、醸造所を立ち上げおいしいビールを作っていくことと同時に、長期間に渡ってビールのことを学べる環境と仕組みづくりを構築しようとしています。
Brasserie Knot(株式会社Knot) 植竹 大海
1985年生まれ、埼玉県出身。専門学校東京テクニカルカレッジで微生物学、生化学などを学んだ後、2008年株式会社協同商事コエドブルワリーに入社し、醸造工程全般、原料管理、新製品開発などピールづくり全般に関わる。その後、うしとらブルワリーで醸造長として醸造工程全般を請け負う。怒布古丹醸造株式会社、カナダ・トロントのGodspeedBreweryではヘッドプルワーとして醸造に携わる。2021年、株式会社Knotを設立。Knotは結び目という意味で、『地域との結び目』自然との結び目』「人々との結び目』などが生まれる場所でありたいという意味が込められている。
醸造所紹介
北海道の東、釧路湿原に隣接する鶴居という美しい村に、
廃校となった小学校を蘇らせたクラフトブルワリー「Brasserie Knotブラッスリー・ノット」は2022年11月オープン。
81年の歴史に幕を下ろし廃校になった旧・茂雪裡(もせつり)小学校を利活用し、体育館を改修して使用しています。学校跡というのも、「ビールの学校」の場としてとても象徴的な立地となります。
工場は外部から見学することが可能で、全体を見通せる自由見学通路があり、終端に工場併設直売所「Brasserie Knot Shop」があり、グラウラーで樽出しビールを持ち帰ることもできます。
またここは「人材を育てるブルワリー」として、すでに醸造事業を志す何人ものスタッフが働いています。学校の跡地を使っているだけでなく、まさに「ビールの学校」となっています。
知識や技術を次世代へ繋いでゆく。
ビールを作りたいという想いを抱いた方を応援し育てるという使命に、学校という物件、廃校した体育館の効果的な活用というのもこれ以上ないマッチングとしてここに醸造所をつくる決め手になったとか。
想い
ビールと、つなぐ。
ビールで、つなぐ。
”Knot”は「結び目」を意味する言葉です。他のカルチャーとビールを結びつけ発信してゆくことを大切にしており、アウトドア、音楽、スポーツなど、様々な文化との結び目を作り、より豊かなライフスタイルを実現できるよう提案をしている、Brasserie Knot。
そんな想いが詰まった、鶴居村のクラフトビールをぜひ、ふるさと納税でお試しください。